今月の絵献立

「初春の宴」副理事長 岡部政史(ロイヤルパインズホテル浦和 日本料理「四季彩」)

前菜
  • 鮟肝は血抜きをし、1.5%の塩をあて、蒸し上げます。
  • 焼りんごは、紅玉を用意し、皮付のまま1/4のくし形に切り分けて芯を除き、グラニュー糖をまぶし一晩ねかせます。190℃のオーブンで5分程焼き、余熱で火を通します。使用直前に皮をはぎとり、適切な大きさに庖丁します。
  • 唐墨は血抜きをした後、べた塩にて9~12時間程おきます。塩が回ったら水洗いして水気をとり、しっかりとした板の上で焼酎を塗りながら2~3週間程干し、頃あいを見計らい、丁度良い位に干します。
  • 活蛸は片栗粉でぬめりをとり、足をばらして大根で叩き腰をぬきます。湯霜をし、合わせ地(水8合、酒2合、タマリ0.7合、濃口醤油1合、砂糖300g)にて2時間程蒸し煮とします。
  • ホワイトチョコ130gをもどし、八分立ての生クリーム70gをまぜ合わせます。流し缶にラップを敷き、のし梅6枚分を並べ、その面積に合わせて先のホワイトチョコの生地を重ね、冷蔵庫で冷しなじませます。固まったら適切に庖丁します。
  • 千社塔は皮をむき、塩をあてて軽く色出しをします。葉の方は細かくきざみ、軽く茹で、浅煎りの胡麻油と濃口醤油・タマリでキャラ煮とします。諸味噂と合わせさらに庖丁で叩き、千社塔に添えます。
  • 姫慈姑(くわい)は松笠にむき、山梔子で色をとり、素揚げ素塩をあてます。
お凌ぎ
  • 平海苔は薄衣で裏白揚げにし、ごく少量のすし飯をのせ、生雲丹、山葵醤油を数滴落とします。
吸物
  • 合鴨はミンチを用意し、桜味噌、きざみ生姜、大和芋、卵黄をまぜます。ミンチ肉と同量のきざみ葱に、片栗粉をまぶして合わせ生地とします。生地の中心にフォアグラを射込み、昆布地に少量の濃口醤油を加えた出汁にてつみれ丸とします。新筍は糠でボイルし、八方煮とします。大根は鏡に庖丁し、煮含め、うぐいず菜はボイル後、地漬けとします。お椀に各々の具材を盛り、吸地を張り、白髪葱と松葉柚子を添えます。
造り
  • 伊勢海老は殻からはずし氷水で洗い水気を取ります。
  • 鯛は三枚におろし、皮付きのまま平作り、帆立は丸のままそれぞれ盛付け直前に塩を当て、バーナーで炙ります。
  • 中とろは平作りとします。
焚合せ
  • 海老芋は泥をきれいに洗い、皮付きのまま直火焚きとします。
  • 牛蒡は糠で湯がき、管状にして薄口八方にて含ませます。
  • 金時人参は丸ごと湯がき、梅干しを加えて甘八方煮とし、盛付け時に短冊に切り分けます。
  • 武州牛は肩ロースを3mm厚のスライスとし、葛を打ち(水1合、濃口醤油1合、酒5勺、味醂2勺、砂糖100g)で素早く艶煮とします。
  • 菜花は茹でた後、丘あげし、素塩をあてます。
焼物
  • 西京粒味噌2kg、甘酒700g、砂糖適量を合わせ、どぶ漬で1.5~2日程漬けます。天かぶを菊花に庖丁し、甘酢に漬けます。卵黄10個、出汁5勺、砂糖・塩・レモン汁少々、仕上げに辛子を加えます。干柿を拍子木切りにし、鞍掛けとします。
蒸物
  • 冷凍雲子25g、昆布地600cc、牛乳600cc、薄口醤油少々をミキサーにかけ、シノワで裏漉しします。鍋にかけ、イナアガー125gを加え、流し缶で冷し固めて庖丁します。柚子釜の中に、先の雲子豆腐を一切れ入れて玉地蒸しとします。仕上げに、白ぽん酢のあんを張り、かんずりを一滴落とします。
止肴
  • 寒鰤は片身のままべた塩を当て、半日おき、翌日柵取りして庖丁し、皮付で炙ります。壬生菜は茹でて丘上げして素塩します。絹皮はバーナーにて軽く焼目をつけます。長芋は小角切りにし、アク止めします。金柑は種をとり、全体の半分は軽く茹で、残りは生のままクイジナートで荒めにミキシングします。(金柑ペースト二、白醤油1/2、ワインビネガー1、昆布地2、オリーブオイル3)を合わせます。
食事
  • 牡蠣は汚れを落とし、湯霜をし、合わせ地(水4、酒1、濃口醤油1、味醂0.5)に漬けます。百合根は茹でて素塩をあてます。土鍋に洗い米と牡蠣を入れ、合わせ地(出汁18、酒1、薄口醤油1、味0.5)と、きざみ生姜を加えて焚き上げます。仕上げに先の百合根をまぜ合わせます。
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