今月の絵献立

「水無月の献立」常任理事 正木 健(エクシブ箱根離宮)

旬菜
  • 鱚は腹開きにして塩水に漬け込み、一晩陰干しして一夜干とし、焼台で焼き、切り出します。白アスパラは柔らかく茹で、鍋止めして冷ました後、昆布〆にします。白アスパラの昆布〆に鱚一夜干しをのせ、キャビア、セルフィーユをあしらいます。
  • くぬぎ鱒は三枚におろして皮を引き、塩と砂糖を同割で合わせ、昆布茶を混ぜたものを塗して12時間置き、脱水した後、洗い流します。拍子木に切り出し、千枚大根の甘酢漬で巻き、軸三つ葉で結びます。
  • 蔓紫は葉と軸に分けて茹でます。浸し地に練辛子を溶き、漬け込みます。
  • 鮎は鱗を除き、三枚におろして塩をあて、酢と酢橘の絞り汁で〆ます。赤酢で酢飯を合わせ、蓼の葉を叩いて混ぜます。小袖の寿司に巻き、切り出します。
  • 生しらすは、氷を入れた塩水でさっと洗い、汚れを除いて珍味入れに盛ります。オリーブオイルを掛け、酢橘を絞り、黒胡椒を振ります。
  • 合鴨は筋と余分な脂身を除き、身に焼き串で穴を空け、西京白味噌床にガーゼを敷き、4日間漬けます。味噌床から取り出して常温に戻し、フライパンで皮目をしっかり焼き、オーブンに8分入れてホイルに包み、休ませた後、切り出します。
吸物
  • 鮎魚女は上身にして骨切りし、片栗粉を刷毛で打ち、油で揚げます。白葱、分葱、茗荷竹、大葉を千打ちし、水に晒して合わせます。独活は扇面に剥きます。鮎魚女を椀に盛り、香味野菜を天に盛り、扇面独活を添えます。吸地を張り、花柚子を浮かべて提供します。
造り身
  • 鰹は腹身を銀皮作りにします。
  • 石鯛はそぎ作りにします。
  • 海松貝は殼を外して内臓を除き、霜降りして皮を剥きます。水管部分を開いて掃除し、庖丁目をいれてそぎ作りにし、海松貝の殼に盛り付けます。新玉葱を摺り卸し、ポン酢と合わせます。
焼物
  • 福子は上身にし、切り出して薄塩をあて、酒・薄囗醤油・味醂の合わせ地に漬け、串打ちして焼台で焼きます。新茶葉をすり鉢で細かく粉末にし、皮目に塗して近火で炙り、香りを立てます。
  • 姫栄螺は昆布出汁・酒・醤油の合わせ出汁で煮て身を取り出します。砂袋を除き、身を食べやすく切り、殼に戻します。練胡麻・卵黄・醤油・味醂を合わせた利久地を塗り、上火で焼色を付け、セロリスプラウトをあしらいます。生の新茶葉の新芽を天麩羅にし、天日塩を振ります。
煮物
  • 鮑は掃除して殼からはずし、酒と大根を入れ圧力鍋で1時間戻し、粗熱がとれるまで置きます。戻し地に白醤油・味醂を加えてあたりをとり、差し昆布をし、蒸し器で1時間蒸し煮にします。冷めるまで置いた後、切り出します。一寸豆は提供に合わせて塩茹でします。白芋茎は皮を剥き、大根卸しと酢、鷹の爪を入れて茹でて晒し、昆布八方出汁に漬け、切り出します。鮑、芋茎、一寸豆を温めて器に盛り、鮑の出汁に葛を引いた餡を掛け、はばのりを炙って砕き、天に散らします。
強肴
  • 相州牛のサーロインを1.8mmの薄切りにします。姫竹は採れたてのものを用い、茹でて皮を剥きます。鰹出汁、薄口醤油、味醂の合わせ出汁で姫竹を煮ます。その出汁に花山椒、薄切りの相州牛、うるいをさっとくぐらせます。相州牛で花山椒を巻き、姫竹、うるいをあしらい、出汁を張って提供します。
御食事
  • 昆布出汁・白醤油・塩・味醂の出汁で御飯を炊き、炊き上がりに塩茹でした枝豆をのせて蒸らします。穴子は開いて塩揉みして良く晒し、水気をとります。串打ちし、酒・薄口醤油・味醂の合わせ出汁を掛け焼きし、切り出します。枝豆御飯を混ぜてよそい、焼穴子をのせます。
水菓子
  • 枇杷は皮を剥いて半割にし、種の周りの薄皮を除きます。薄蜜にレモンの輪切りを加えて枇杷を入れ、一煮たちさせて鍋止めし、コンポートにします。砂糖・アガーを水で煮溶かし、シャンパンを加えてゼリー液を作り、シャンパングラスに流します。枇杷のコンポート、ブルーベリー、木苺を入れ、冷やし固めてレモンバームをあしらいます。
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