今月の絵献立

「七夕月の献立」理事 原田健司(ホテルアンビエント蓼科)

前菜
  • 蛸の足の皮をへぎ、薄く庖丁して酒煎りとします。吸盤も同様の鍋で色よく茹でます。レモンは縦割とし、身をくりぬいて晒します。オクラは色よくボイル、地漬けし小口に庖丁します。レモン釜にゼラ地(出汁金杓6杯、薄口醤油5cc、味醂10cc、塩5g、板ゼラチン4枚、棒寒天1/2本)を流し、蛸・吸盤・オクラを入れて固まる手間で赤梅肉を差し入れ、冷して1/4に庖丁します。
  • 鱚は三枚におろし、立塩に10分漬け込み、後12時間干し、皮目だけ焼いて火を通します。
  • 豆腐は茹でて押し、裏漉しをし、当り胡麻を加えて、薄口醤油・砂糖・塩などで味を調えます。無花果(いちじく)は1/8に庖丁し、生ハムを一巻し、先の白衣を掛けます。
  • 海素麺は、塩気が少し残る程度に戻し、旨出汁(出汁8、淡口醤油1、味醂1、追い鰹)を掛けます。天には、2枚鍋で仕上げた唐墨を盛ります。
  • プチトマトは、茹でて薄皮を取り身をくりぬきます。クリームチーズと大葉は、金漉しの中型で一緒に漉し、トマトに射込み、ほおずきの釜に入れます。
御椀
  • すっぽんは、常の通り下処理をし、水8合、酒8合、瓜昆布3枚で身を30分、その他はもう30分柔かく炊きます。骨から外した身などを小口に切り、すっぼんの汁・淡口醤油・味醂で炊いて煎り上げます。15gずつラップ茶巾で冷まします。白玉粉100g、豆乳80gで合わせ、すっぼん丸を中心に丸め、茹で上がりにバーナーで火取りにします。
  • 人参・牛蒡・独活・長葱・三つ葉・防風を3cmの千六本で庖丁し茹で地漬けとします。
  • 吸地は、すっぼんの汁8、沢煮の汁2の割合に、薄口醤油・塩・味醂で味を調えます。
造り
  • 鮪は平作り、鯛はへぎ作りとします。
  • 煽烏賊は、皮目に鹿の子庖丁をし、氷を当て、バーナーで炙ります。
  • 器に細かい氷を敷き、朝顔の棚を差し入れ、朝顔の器に盛った造りを蔦の葉と共に盛り付けます。
焼物
  • 和牛フィレ肉は、2cm幅で作取りし、荒挽き黒胡椒・塩にて、金串で炭焼きとし、小角に庖丁します。
  • 鱧は、水洗いしたのち骨切りし、肉と同様に炭焼きとし庖丁します。
  • 青唐は油焼きとします。
  • はじかみは掃除をし、軽く茹で甘酢漬けとします。
  • 青南蛮ポン酢は、ポン酢1合に対し、青とうがらし1本を小口に切り、ポン酢に30分浸したのち、取り除きます。
煮物
  • 鰻は、開きとして頃合いに庖丁し、霜降りして掃除した後、水8合、酒2合、砂糖100g、濃口醤油1合、実山椒30gで炊きます。
  • 冬瓜は頃合に庖丁し、皮を厚めに剥き鹿の子に隠し庖丁を入れ、塩・重曹を合わせた物をすり込み30分後、湯にて柔らかく戻し晒し、岡上げにします。出汁14合、鰻の煮汁2合、濃口醤油1合、味醂1合、実山椒20gで味を含ませます。
  • スナップ豌豆は庖丁して色よく茹で、地漬けとします。
  • 鰻の煮汁を薄葛で仕上げ、上から張り、山椒の実を盛ります。
揚物
  • 天豆は皮を剥き半分とし、帆立しん薯(帆立500g、生身500g、玉子の素300g、大和芋150g、塩・砂糖・薄口醤油で味を調えた物)を挟み、薄衣で揚げます。
  • 玉蜀黍(とうろもこし)はほぐしたものを筒型の型抜きにて寄せ揚げとします。
  • 沢蟹は酒を振って活〆とし、唐揚げとします。
食事
  • 鮎は大きいサイズを三枚におろし、強塩10分、酢5分で漬け、骨ぬきします。
  • 白板昆布は水洗いし、銅鍋の酢水で色よく湯がき、岡上げして甘酢に漬けます。
  • 押し寿司の型にて、酢飯、鮎、白板昆布の順に重ね、重石をして2時間置き、庖丁して笹包みとします。
  • 蓼ガリは、新生姜の赤い部分を取り、薄く庖丁して湯にて2分間茹で、岡上げし甘酢に漬けます。ガリを広げ、間に摘んだ蓼を挟みながら重ね、軽い重石で2時間押し庖丁します。
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