今月の絵献立

「房総漫彩の宴」理事 富樫 塁(鴨川館)

前菜
  • 地鮑は束子にて良く磨き、水・酒・薄口醤油・砂糖にて蒸し煮とします。後に掃除し、庖丁をして生身に対し2割の玉子の素・卵黄・薄口醤油・素にて合わせた黄金地を先の鮑に乗せて焼き上げます。
  • ちっこ豆腐は牛乳を鍋にて火にかけ、沸きそうになったら酢を少々加えます。寄って来た牛乳を掬い上げ、ラップにて茶巾に丸め、冷やし固めます。出汁・レモン果汁・薄口醤油・味醂にて味を調えたレモン酢を張り、地漬けをしたうるいを天に飾ります。
  • 筍は糠、鷹の爪にて戻し、庖丁をして出汁・濃口醤油・砂糖・味醂・実山椒にて焚き上げます。
  • 厚焼は生身500g、卵黄20個、全卵10個、砂糖230gにて合わせます。そこに青寄せを加え、新緑色にしてオーブンにて焼き上げます。
  • 菜の花は掃除をして茹でた後、昆布にて4時間挟み昆布〆とします。
  • 金目鯛は水洗いした後、三枚におろして上身とします。切り身にし、叩いた木の芽を混ぜた寿司飯にて手毬にし、バーナーにて炙ります。
  • 花弁百合根は、百合根を花弁に剥き、八方地にて含ませて色を付けます。
お椀
  • 鯛は水洗いをした後、三枚におろして皮を引き、上身とします。身を荒く叩き、味噌、みじん切りの生姜、長葱、卵白を加え、昆布湯にて丸に取ります。あらは塩を2時間当て、水で洗った後、水・酒・昆布にてスープを取ります。
  • 絹豆腐は一度蒸し、軽く重石を乗せて水気を取り、抜き型で丸く抜き、バーナーにて火取ります。後に鯛スープにて焚いて味を含めます。葱は白、青い所共に薄皮、ぬるを取り、細い千切りにして混ぜ、水に良く哂します。浜防風は掃除した後、湯をして地漬けとします。吸地は鯛スープを鰹の一番出汁で割り、味を調えて椀に張り、塩抜きをした桜の花弁を散らし、露生姜を数滴落として供します。
造り
  • 魚籠氷は、水風船を用意して水を入れて空気を抜き、口を縛り、氷水にて良く冷やします。冷やした後、口を下にしてお椀の蓋に乗せて冷凍庫にて2時間を目安に周りを凍らせて水を抜きます。鰹は水洗いした後、血を抜き、三枚におろして皮を引き、柵に取り重ね作りとします。目張は水洗いし、おろした後、皮を引き、削ぎ身にして氷水にて良く洗い、水気を取ります。矢柄も水洗いし、おろした後、皮目をバーナーにて炙ります。鰹に生姜、寸切りの万能葱を乗せて、大根の桂剥きを巻いた年輪大根に、造りと芽物を盛り、先の氷を被せます。
焼物
  • 栄螺は水・酒・薄口醤油・砂糖・塩・素にて蒸し煮とします。後に掃除をして身、肝を庖丁します。適度に庖丁したエリンギを茹で、地漬けした芽キャベツと共にバター醤油にて軽く炒め、栄螺の殼に盛り込みます。当り鉢にて本の芽、青寄せ、玉味噌で木の芽味噌を合わせ、先の栄螺の上に絞り、天火にて焼目を付けます。上総牛はヒレを塩・黒胡椒で焼き、庖丁した後、塩抜きをした葉桜で包みます。蕗の薹は湯に辛子を溶き茹でて水に良く哂します。水気を切り、水・濃口醤油・味醂・砂糖にて焚き上げます。上がりにけしの実を天に振ります。
煮物
  • 里芋は皮を剥いた後、米の研ぎ汁で戻し、八方地にて含ませます。蛸は水洗いした後、一度冷凍します。解凍後に番茶にて霜降りし、吸盤を更に掃除します。水・濃口醤油・煮切り酒・煮切り味醂・砂糖・炭酸水にて蒸し煮にします。南瓜は皮を剥き、出汁・濃口醤油・薄口醤油・砂糖にて含ませます。ふきは板摺りをした後、茹でて地漬けとします。胡麻餡は白の当り胡麻を用い、出汁にて胡麻を延ばし、濃口醤油・砂糖・片栗粉を合わせて腰が出るまで練り、味を調えます。
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揚物
  • 伊勢海老は殼から身を外し、適度な大きさに庖丁して、薄塩を当てます。殼は酢水にて茹でて色出ししておきます。卵黄、裏漉しした茹で卵に小麦粉、細かく叩いた菜の花を合わせて菜種衣とします。
食事
  • 鯵は上身とし、味噌・生姜、大葉、葱と共に叩きます。吸地当りの出汁を張り茶漬とします。
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