今月の絵献立

「初秋の御献立」幹事 加藤秀樹

前八寸
  • かますを三枚におろし、上身にして塩をあてます。塩を洗い流し酢〆とした後、昆布〆として棒寿しにし、皮目をバーナーで炙り柿の葉で包みます。
  • 鮟肝を水に晒し、血抜きした後、立塩に漬けて蒸し上げて裏漉しし、当り鉢にて良くあたり、卵黄を適量入れ、味醂・薄口醤油・塩にて味を調えます。出汁金杓子6杯に対して、板ゼラチン3枚、寒天1/2本を煮溶かし、先の鮟肝2に対しゼラ液3の割合で合わせ、流し缶に流し固めておきます。別に、金杓子6杯に板ゼラ3枚、寒天1/2を煮溶かし、たまり醤油・味醂にて味を調え煮凍りの地を作り、冷やし固めた鮟肝の上に5mm位の高さで流し入れ、冷やし固めた後に庖丁して、割山椒に庖丁したレモン釜に収めて蒸し雲丹、より葱をあしらいます。
  • マスカットは皮をむいて種を取り除きます。酒1、味醂1、塩・薄口醤油を合わせて火にかけ、アルコールをとばします。ボウルに米糀を入れて先の物を合わせ、蒸し器にて20分程蒸して冷めたら、溶き辛子を加えてマスカットと合わせて半日程漬けた物を割山椒に庖丁したレモン釜に収めて炙り、干し子を天盛りとします。
  • もって菊と法蓮草は茹でて地漬けとしておきます。出汁3、蕎麦出汁2、ポン酢1を合わせて、もって菊、法蓮華を合わせ、割山椒に庖丁したかぼす釜に盛ります。
  • 青利烏賊は鹿の子に庖丁し、塩をあてておき天火にて炙ります。エリンギは庖丁して酒塩にて洗い、天火で炙りおきます。
  • 酒盗を同割の酒で煮溶かした物5勺に対し、卵黄5個を合わせて湯煎にて黄身酒盗を作り、先の烏賊とエリンギと合わせて、かぼす釜に盛り付けます。
椀盛
  • 鶉のミンチに鴨のミンチを2割程合わせて昆布出汁、大和芋にてのばし、味醂・薄口醤油・塩で味を調え、露生姜を少々入れて流し缶にて蒸します。
  • 茄子は焼茄子として皮をむいて地漬けとします。
  • 先の鶉を庖丁し、焼茄子と市松に組んで竹紙昆布にて巻き、蒸して椀盛とします。湯をして地漬けにした黄菊、湿地、芽葱を散らし盛りし秋草とし、露生姜を入れ吸汁をはり提供します。
造り
  • 茂魚(あこう)は三枚におろし、上身として皮を引いてそぎ身とします。
  • 鮪は作取りして切り重ねに庖丁します。
  • 穴子は、活の物を皮をむいてから開き、骨切りをしてから湯洗いとします。
凌ぎ
  • 秋刀魚は三枚におろして上身とし、5%の塩水に30分程漬けて風干しとした後、庖丁して焼きます。
  • もち米は良くとぎ、水に8時間程漬け、平ざるにさらしを敷き、玉酒を打ちながら40分程蒸し、きざんだ赤しば漬、栗、銀杏、丸十を合わせて丸に取り、器に収めて焼いた秋刀魚を盛ります。
焼肴
  • 魴(まながつお)は三枚におろして上身とします。切り身にして、一つは濃口醤油1、味醂1、酒1を合わせた地に15分ほど漬けて掛け焼し幽庵焼とします。もう一つは濃口醤油1、味醂1、酒1、西京粒味噌3を合わせ味噌幽庵地に30分程漬けて、串を打って天火にて焼き上げた後、柚子味檜をぬって天火にて炙ります。
  • 粟麩は庖丁して油にて揚げ、赤玉味檜に煎って砕いた胡桃を合わせた物をぬって天火にて焼きます。
  • 先の紡幽庵焼と味檜幽庵焼を器に盛り、源平焼とし粟麩田楽、酢取り生姜を添えます。
煮物
  • 京丸チンゲン菜は茹でて地漬けとします。
  • 鰻は剥いて白焼とし、庖丁してから水・砂糖・濃口醤油・味醂・有馬山椒にて味を調え焚き上げて有馬煮とします。
  • 豆腐の裏漉し500g、卸し大和芋350g、芝海老すり身300gを合わせます。蕪良は拍子切りとして味塩地に漬けてしんなりしたら良く水分を絞り、塩・素にて味を調え、先のかるかん地をデッシャーに取り、芯に蕪良をつめて油にて揚げ、油抜きした後に、出汁・味醂・薄口醤油・砂糖にて味を調え含ませた物を器に盛り、先の有馬煮、京丸チンゲン菜をあしらいます。
強肴
  • 鱧は剥いて骨切りをして、杉板に剥いた松茸、水菜と共に盛り器に決めます。鱧の中骨、あら等を天火にてこんがり焼いて、水・酒・昆布・鱧のあらにて出汁を取り、名残り鱧しゃぶとして提供します。
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