今月の絵献立
- 酒肴
- 干し海鼠(なまこ)は、研ぎ汁に漬け込んで良く戻し、灰汁を湯こぼしして、出汁に含ませます。蕪のすりおろしに土佐酢で味を調え、各々の食材と合わせて盛り付けます。
- 子持ち若布(わかめ)は、研ぎ汁にて塩分を程よく抜き、色出しをして含ませます。豆腐は昆布湯にて軽く湯をして水切りをし、甘めの白味噌の床に約2週間漬け込みます。
- 葛練りの豆乳豆腐に、大和芋と卵を合わせて、含ませた刻み野菜を入れて油で揚げ、鼈甲飴を掛けます。
- 吸物
- 鰤は上身にして拍子木状に庖丁し、当て塩をします。塩が回ったら霜降りし、油抜きをした薄揚げで巻いて干瓢で留め含ませます。金時人参は木の葉に剥いて含ませ、淡雪で薄っすらと人参の上に塗り付け、軽く蒸します。
- 造り
- こぶし大の蕪で釜を作り、鮪は中トロの部位を角作りとします。赤貝は鹿の子に庖丁し、鮃はそぎ身にします。
- 凌ぎ
- 黒米は一晩水に漬け、戻して蒸し器にかけ酒塩を振りながら、指でつぶれる程度になるようにします。白子は良く掃除をして、酒塩を振りかけて蒸し上げ、裏漉しをして味を調えます。唐墨は大き目の霰に庖丁をして火取り、天に添えます。
- 焼物
- 甘鯛は上身にして、生酒粕・白漉し味噌・味醂・薄口醤油・酒・鷹の爪の床に約2日間漬け込みます。
- 牛蒡と人参の市松に和牛を巻いて肉だれで焼きます。
- 干し柿、胡瓜、水前寺海苔、蕪を軸に庖丁して八方酢で合わせます。
- 固めの温泉玉子を作り、卵黄を味噌床に漬け、スモークサーモンで包み、丸く絞り、天に黄身香煎を添えて山茶花(さざんか)に見立てます。
- 大根を扇に庖丁して柚子の効いた甘酢に漬け込みます。
- 南瓜、百合根、小豆餡の各々を耳たぶの固さに練り、求肥を加えて三種を合わせ、茶巾に絞ります。
- 牡蠣は鮮度の良いものを選び、酒蒸しにして卵黄、豆腐と煮抜き卵黄の裏漉しを合わせた物を上に乗せ、天火で焼き上げます。
- 銀杏は油で揚げ、皮を剥き、素塩をして松葉に刺します。
- 慈姑(くわい)は松笠に剥いて梔子(くちなし)で色を付け、揚げて含ませます。
- すり身でしん薯を作り、黒豆と合わせて蒸し上げ、石垣とします。
- 海老はつの字に塩茹でし、背に庖丁で切れ目を入れてイクラを乗せます。
- 白漉し味噌・グラニュー糖・水・重曹・薄力粉・生身、卵黄・卵白を合わせ、160℃のオーブンで約20分焼きます。天に赤味噌・砂糖・水を合わせた味噌だれを塗り仕上げます。
- 中皿
- 鮟肝は良く掃除をして水に晒し、血抜きをして塩蒸しし、裏漉しをしてポン酢で味を調えます。
- 鮟鱇の身は適当な大きさに庖丁して酒蒸しとします。皮は湯をして刻みます。
- 法蓮草は湯をして色出しし、含ませます。
- 独活(うど)は乱切りとし、灰汁止めをします。以上の品を盛付け、天に紅葉卸し、芽葱を添えます。
- 煮物
- 刻んだ野菜を含ませ、玉子巻繊と合わせて、観音開きにした鱈場蟹の足に抱き合わせ丸く形を取り、軽く蒸して含ませます。
- 助子は程よい大きさに庖丁して裏返し、針生姜と共に含ませます。
- 海老芋は皮を剥き、米の研ぎ汁で柔らかく戻して白煮とします。
- 芋茎は研ぎ汁で一晩漬け込み、数回湯こぼしをしてから、含ませます。
- 壬生菜は良く洗い、色出しをして含ませます。以上の品を盛付け、天に細く刻んだ針柚子を添えます。
二〇二四年
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二〇二三年
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