今月の絵献立

「ハラール食で日本の春を」理事 原田健司(ホテルアンビエント蓼科)

  • ハラールとは、アラビア語で「許可されたもの」という意味です。飲食品の他、原材料、薬品、化粧品等のあらゆる生活面に影響します。ハラール食はその一部です。
  • ハラール食の提供には食材はもちろん、調味料に制限があります。具体的には、豚、アルコール由来の原料が含まれているものは全て非ハラールとなり使用できません。水、農作物、水産物は原則としてハラールとなります。
  • まず、調味料を用意しますが、醤油(薄口・濃口)、煮切味醂、味噌、酢はハラール認証済のものを求めます。
先附
  • 貝や烏賊などは、使用を認めるか否かの意見が異なるので注意が必要になります。
  • 帆立は霜降りし、適当な大きさに庖丁します。菜の花、たらの芽は茹でて、昆布出汁に浸します。スパイラルビーツは立塩で殺し、薄甘酢に浸します。
御椀
  • 豆腐は水出しして、裏漉しします。醤油・砂糖で当りを調え、大和芋を加えて良く混ぜ、ラップで丸取りします。うるい、土筆は茹でて浸し地に浸します。
造り
  • 鯛、鮪は天然の物を求めます。養殖の魚はさけるようにします。また、ムスリムの方々は、普段あまり生物は食されない文化圏の方もいますので、炙りや霜降りなど、少し表面に火を通して提供すると喜ばれます。
焼物
  • 甘鯛を味噌幽庵地に浸け焼きます。杏は戻して蜜で含ませ、山葵を射込みます。
煮物
  • 湯葉は揚げて含ませます。調理用油は、乳化剤を含まない100%植物由来の油を使用します。鮑は塩蒸しし、適当な大きさに庖丁します。海老は芝煮にします。こごみは茹でて包丁で叩き、銀餡と合わせます。
食事
  • 竹の子を刻み、薄揚げと一緒に炊込みます。蕗は、刻み味噌・砂糖・煮切味醂・出汁を合わせ蕗味噌にします。
水菓子
  • 蕨餅を練り、桜葉で包みます。苺を添え、黒蜜を掛け、きな粉を振り供します。
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