今月の絵献立

「初秋の江戸好み」編集部長 富田正藤(米村)

先附
  • 和牛三角バラを断面が、4cm四方になるようにサク取りし、昆布茶と荒塩を同割で合わせた物で、一晩、塩をあて、フライパンに牛脂を引き、強火で全面を焼き、フタをして、5分位余熱で火を通した後、面器などに移し、冷まし置きます。
  • 煮切酒10に対し、1.5の薄口醤油と、1の味醂を合わせ、火にかけず生のまま、昆布を約50cm程、適当に割り入れ、2週間程、寝かせた後、味を調整し、先の牛肉を一口大に切り分け、漬け置き、とんぶり、防風をあしらいます。
  • 石川小芋は、白煮とし、冷たく冷やし、万能葱の青い部分だけをさっとボイルし、岡上げし、熱気と水気を切り、細かくきざみ、当り鉢などで、よくあたり、信州味噌、仙台味噌を少量入れ、極少量の砂糖と醤油で味を調え、最後に艶出し程度にマヨネーズを加えます。
前菜
  • 和牛もも中肉を肉のカタマリの大きさに合わせ、サク取りし、塩をあて、串を打ち、焼台などで強火にて回りをあぶり、冷まし置きスライスし、ペーパータオルなどに並べ上からもペーパータオルで挟み、余分な血を取りのぞき、蒸し鮑を庖丁した物と交互に並べ、昆布〆とします。
  • 鴨の二度挽きに卵と大和芋のすり卸しを加え、調味料で味を調え、丸取りし、上記の打ち野菜と共に椀に盛り付け、丸取りした鴨のスープと、鰹出しの吸地を割り、熱々を張って、沢煮の要領で魍魎とします。
    ※魍魎(もうりょう)は、江戸料理ですが、沢煮の原型です。
中皿
  • 牛ロースをしゃぶしゃぶ位の厚さにスライスし、湯に市販の顆粒のビーフコンソメ等入れ、薄口醤油を少量落とし、その中に肉をくぐらせて、冷まし置き、上記具材と共に、土佐酢をゼリーをくずした物と一緒に盛り付け、おろしボンズをそえます。
台の物
  • 牛ヒレを90g程度切り分け、フライパンなどで焼目をつけ、酒2、味醂1.5、濃口醤油1の合せ地に有馬山椒、生姜、長葱のみじん切りを一割程加え、掛け回し入れ、軽くつめた後、上がりに焼茄子、松茸、粟麩を入れ、一煮立ちさせ仕上げます。
酢の物
  • 豚ロース2kg程の固まりに、塩をなじませ半日置き200℃のオーブンで50分程焼き、一日寝かせ、脂身の部分を取りのぞき、極薄く庖丁し、白酢を掛け、ふり柚子をして、一味も極少量ふります。
食事
  • 生姜をみじん切りにし、ガーゼなどにくるみ、よく水でさらして、昆布と共に米に入れ焼き上げ、軽く、塩あたりをつけ、笹で包み、お出しする前に蒸し器などで、1~2分蒸し、香の物をそえてお出しします。
  • 気持ち濃い目に引いた、吸地にSBのカレー粉を少量ふり、よく冷し、白玉と、スライスして色出しした、小メロンを入れ、冷し汁とします。
水菓子
  • 梨を小角に庖丁し、器に入れ、うらごしたマンゴーをそそぎ、表面に、皮をむき、細かくほぐした赤と白のグレープフルーツを半々になる様に敷きつめます。
甘味
  • 小豆を炊き、砂糖を加えて、少し固めのぜんざいを作り、冷ました後、ラップなどで、丸く取り器に入れ、1升で砂糖300gの蜜を作り、蜜3合に対し、板ゼラ1枚の割でゼリー液を作り、ほうじ茶にくぐらせた後、冷し、先の器に流し入れ、固まったら上に和三盆を天盛りします。
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