今月の絵献立

「涼風会席」理事 田村道男(ホテルマウント富士)

先附
  • 生蓴菜は小粒の物を用意し、色出しをして氷水に取り、八方地にて、地洗いをして置きます。
  • 焼茄子は、弱火にて皮を焼き、氷水に取り皮をむき、色良く仕立て、八方地にて含ませ、色が飛ばないようにします。
  • 赤貝はそうじをして塩水にてみがき水分を良く取り、鹿の子に庖丁します。美味出汁は、出汁7合、酒1合、味醂1合、薄口醤油1合を合わせ、火にかけて追鰹をします。
  • ラディッシュは針に打ち、良くさらして置きそれぞれを器に盛り、最後に卸し生妻を添えます。
お椀
  • 冬瓜は皮をむいて種を取り除き、皮目に庖丁目を入れ、重曹と塩をすり込み火が通るまで茄で、氷水に取り色止めします。水分を良く切りミキサーにてペースト状にして置きます。
  • 黄身豆腐は、水16合、煮切酒1.5合、吉野葛300g、タピオカ粉15g、純白当り胡麻100gを練り、上りに卵黄16個を入れ、ひと練りして丸に取ります。
  • 鮑は水洗いをした後、塩でみがき汚れを良く落とし、水にさらして塩を抜き、水、酒、大根にて良くもどします。上りに味を調整し、厚目のそぎ身にします。椀に黄身豆腐、鮑、輪酢橘を盛り、熱々の擂り流しをはり、クルトンを散します。
造里
  • 活鱧は小ぶりの物を水洗いし、骨切りします。昆布湯にて皮目より湯引きします。鮪、縞鯵は器に合わせて庖丁します。
  • 紅梅肉は当り鉢にて良く当たり、煮酒にてのばし、少量の砂糖、減塩醤油にて味の調整をして先の鱧に添えます。
強肴
  • 甲州牛は、霜降りの良い物を用意し、岩塩(ピンクソルト)・粗引きコショウを振り置きます。地野菜の玉蜀黍(とうもろこし)、白葱、南瓜は良くそうじをして一口大に庖丁して置きます。良く熱した富士の溶岩を用意し、コンロにてお客様にお出しします。
焼物
  • かますは水洗いをして三枚におろし、薄く塩を当て置きます。
  • 玉子20個を鍋にて火を入れ、巻織の素を作ります。人参、木耳、榎茸、椎茸をそれぞれ千に打ち、八方地にて合わせ、水気を切り先の巻織の素と混ぜ合わせます。後、柚香地にて下味を付けたかますで巻き、オーブンにて柚香地を掛け回しながら焼き上げます。白瓜は塩みがきして芯を抜き、立塩にて殺し、昆布茶にて〆ます。トマトは皮むき、水1升、グラニュー糖300g、塩少々、オレンジリキュール0.5合にて蜜煮とします。それぞれを器に盛り、唐揚げにした沢蟹を添えて供します。
冷し煮物
  • 白ダツは皮をむいて良く晒し、大根卸しと鷹の爪にて茄でて良く晒し灰汁を抜きます。合せ出汁にぶぶあられを入れ、香りを付けた地で先の白ダツを含ませます。巻海老は背わたを取り、つの字に串打ちし、八方地に生姜をきかせた出汁にて炊きます。黒皮南瓜は皮をむき、茄でて甘八方にて炊きます。それぞれを良く冷まして器に盛り天に針茗荷を乗せ、そばつゆを少量はります。
揚物
  • 無花果(いちじく)は硬めの物を用意し、皮をむいて水分を良く取り、白紋油にて天婦羅にします。胡麻クリームは、当り胡麻300g、出汁2合、濃口醤油0.5合、砂糖少々を当り鉢にて良く当たり、上りに生クリーム0.2合を入れます。油の切れた無花果を一口大に庖丁して器に盛り、胡麻クリームを掛け供します。
酢の物
  • 天然鮎を水洗いし背開きにし、立塩にて20分漬け置いた後、一夜干しとします。
  • 干し上がった鮎を煮酒1、淡口醤油1、味醂0.5の合せ地を、掛けながらふっくらと焼き上げ、胡瓜と菊花を器に盛り、蓼酢を廻し掛け、天に黄身酢を添えて供します。
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