今月の絵献立

「錦秋の候」編集部長 野澤 武(ホテル ザ・マンハッタン)

先附
  • 栗は皮を剥き下茹でし、蒸して甘味を引き出し、少量の昆布出汁で裏漉ししてペーストにします。伊勢海老は蒸して糸にほぐし、器に盛り付け、ペーストを豆乳にて伸ばし、塩当たりを付けて擂り流しとし、器に注ぎ、天にもって菊を添えます。
前菜
  • カボスを釜に作り、汲み上げ湯葉と茹でて地に漬けておいた菊菜、イクラの醤油漬を盛り付けます。
  • 絹漉し豆腐を昆布湯にて茹で、押しを掛けて裏漉しし、少量の当り胡麻・塩・砂糖・薄口醤油にて当たりを付け、白和えの衣を作ります。サーモンは強塩を当てて1時間程置き、酢締めにしておきます。柿は櫛形に庖丁します。胡瓜は軸に庖丁し、味塩地に漬けておきます。サーモンと柿と胡瓜を盛り付け、白和えの衣を鞍掛けします。
  • 秋刀魚は上身とし、立塩に15分漬け、骨を当たり、ベーコンと共に年輪に巻き、爪楊枝にて留め、桜チップにて燻製とし、冷めた後に庖丁します。
  • 丸十を3cm厚さに庖丁し、小刀で公孫樹の形に切り出し、山梔子にて色付けし、湯をして蜂蜜とレモンを効かせた蜜にて炊きます。
  • 胡桃は渋皮の剥いてある物を用いて、2回茹でこぼします。フライパンに胡桃200g、黒糖50gを入れ、焦がさないように黒糖が溶けて胡桃に絡むように炒めます。140℃の油にて、温度を上げながら飴色になるまで混ぜながら揚げます。後、煎り胡麻を振ります。
  • 蕪は千切りに庖丁し、蕪300g、薄力粉40g、片栗粉40g、白玉粉40gを混ぜ、蒸缶にて蒸し上げ、庖丁し、田楽味噌を塗って焼き、芥子の実を振ります。
お椀
  • 甘鯛は上身とし、観音開きにします。道明寺を毘布出汁で戻し、含ませておいた栗と百合根を合わせ、甘鯛にて俵に包み蒸し器にて蒸します。甘鯛のあらで出汁を取り、鰹の一番出汁と合わせて吸い地とし、大黒占地を地にて含ませ、盛り付けて吸地を張り、相混ぜの葱と吸口の柚子を添えます。
造り
  • 紅葉鯛は上身とし、昆布、菊花と共に昆布締めにします。墨烏賊は掃除して松皮に庖丁目を入れ、湯霜して松皮作りとします。本鮪は角に庖丁し角作りとし、バランス良く盛り付け、薄く庖丁したあしらいを散らし、吹き寄せ盛りとします。
焼物
  • 合鴨は掃除をし、塩を当てて一晩置き、皮目にしっかり焼き色を付け、真空パックに入れてスチームコンペクシヨンにて60℃設定で90分間火入れをします。フォアグラは塩・胡椒し、フライパンにて焼き、火入れします。粟麩は一度油で揚げ、オランダ煮にします。葱は庖丁目を入れて焼きます。炭の焜炉に朴葉を敷き、朴葉味噌と庖丁した合鴨、カソナードを表面に塗し、ガスバーナーにてキャラメリゼしたフォアグラ、焼き葱、粟麩、銀杏を盛り付け、高温の油にて揚げ、弾けた稲穂をあしらいます。
揚物
  • 鮑は良く磨き、柔らかく蒸し鮑とします。肝を裏漉しし、少量のすり身と合わせ、鮑の裏側に塗りカダイフを巻き、180℃の油にて色良く揚げます。菊葉は白扇衣にて揚げ、カダイフ揚げは程よく庖丁し、それぞれ盛り付けます。
煮物
  • 海老芋は良く洗い、蒸し器にて蒸し、皮を剥いて裏漉しします。海老芋の裏漉し500g、クリームチーズ50g、豆乳50ccと共に鍋にて練り、上がりに片栗粉50gを合わせます。才巻海老を荒目に叩き酒煎りし、蓮根も細か目に庖丁して金平にし、饅頭の餡にし、海老芋の生地で包み、ぶぶ霰を粉々にした衣を付けて揚げます。鼈甲餡に含ませておいた蕎麦の実を合わせ、蕎麦の実餡とし、含ませた紅葉人参、木の葉馬鈴薯、針柚子、芽葱をあしらいます。
食事
  • ずわい蟹は昆布湯に塩を入れて茹で、先の蟹の出汁に浸水しておいた黒米・餅米に2割のうるち米を合わせた米に掛けながら蒸し上げ、ほぐした蟹身を合わせ、軸三つ葉を散らします。取っておいた蟹味噌は裏漉しして味を調え、添えて供します。
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