今月の絵献立
- 前菜
- 秋田県三種町の蓴菜は、熱湯に潜らせて氷水に落とし、色出しをします。出汁9、酒1、味醂1、薄口醤油0.3、砂糖の地にアガーを加えて煮溶かし、粗熱を取った後、すだちの絞り汁を加え、すだち酢ジュレを作ります。オクラは板ずりした後、湯がき、氷水に落とし、色出しをしてから種を取り除き叩きます。
- 玉蜀黍は皮ごと蒸し、冷ましてからばらし、ミキサーに掛けて裏漉しし、ペーストにします。豆乳・バター、小麦粉で、緩めの豆乳ホワイトソースを作り、玉蜀黍ペーストを出汁と豆乳ホワイトソースで伸ばし、塩と薄口醤油で当たりを調え、すり流しにします。白玉粉に玉蜀黍ペーストを加え、小さめの白玉餅を作り、すり流しに入れます。
- 細めの長茄子は、0.5cm位の半月に切り、油で揚げ、油抜きした後、白八方地に漬けます。黄ズッキーニと赤蒟蒻は小角に切り、湯がき、白八方地に漬けます。枝豆は塩茹でし、少量の出汁と共にミキサーに掛けて裏漉しし、白醤油で当たりを調え和え衣を作り、茄子とズッキーニと赤蒟蒻を和えます。
- 鮎は焦げ目を付けないように白焼し、3時間程冷蔵庫に入れてから、出汁15、酒1、味醂1、濃口醤油1、砂糖で地を作り、実山椒を加え、圧力鍋にて30分間焚きます。白だつは薄皮を剥き、鍋にて大根卸し・酢・鷹の爪を加えた熱湯で湯がき、水に落として灰汁を取り除き、白八方地にてさっと焚き含め、三度豆も湯がいて白八方地に漬けておきます。
- クリームチーズを豆乳で伸ばし、西京味噌、少量の生クリームを加えて火に掛け、ゼラチンを煮溶かし、流し缶にて冷し固め、小角に庖丁します。昨年製造した自家製唐墨をクイジナートにて粉にし、鍋で煎り、唐墨粉を作り、和えます。
- 御椀
- 淡路沼島産の活け鱧は、水洗いした後開き、骨切りをし、粉状にした吉野葛を刷毛で付けてから、沸かした吸地当りの昆布出汁にてゆっくり火を入れ、御椀に盛ります。玉子豆腐は、使用する卵の半分を卵黄のみにし、同量の出汁で伸ばし、薄口醤油で当たりを調え、流し缶にて蒸し上げます。蓮芋は皮を剥き、縦に1cm幅に切り、湯がいて氷水に落とし、色出しした後、白八方地に漬け、結び、青柚子、梅肉と共に鱧の上に盛ります。蔵囲い利尻昆布と本枯れ節で出汁を引き、吸地とします。
- 造り
- 三陸産のがぜ雲丹・天然本鮪・真鯒・太刀魚、新潟県産の南蛮海老を使用します。がぜ雲丹は口から庖丁を入れて半分にし、骨抜きを使い、中を綺麗に掃除します。天然の本鮪は厚目のそぎ切りにし、真鯒は洗いにします。太刀魚は皮目をバーナーで炙り焼き霜作りにし、南蛮海老は皮を剥き、玉酒で洗います。竹の上に葉山葵を敷き、各お造りを盛り、氷鉢を使い涼しげに盛り込みます。
- 焚合せ
- 玄界灘産の天然黒鮑は、昆布出汁に2割の酒を入れた地に大根の切れ端を加えた地と共に、圧力鍋にて柔らかく戻し、殼から外し、戻し地12、薄口醤油1、味醂1を合わせて焚きます。冬瓜は皮を完全に剥き、下茹でした後、出汁12、酒1、味醂1、薄口醤油1の合せ地にて、弱火でしっかりと含め煮にします。南瓜はくり抜きで丸く抜き、塩蒸しした後、冬瓜と同じ合せ地に砂糖を加えて少し甘めにし、熱い内に漬けておきます。スナップ豌豆は湯がき、氷水に落とし、色出しした後、白八方地に漬けておきます。ガラスの器に盛り、鮑を焚いた地に葛を引き、冷し餡にし、たっぷり張り、すり柚子を掛けます。
- 焼物
- 新潟県産の喉黒は三枚におろし、塩を当て、ピチットシートで挟み、2時間程置きます。酒2、味醂1、濃口醤油1の合せ地に、スライスした酢橘をたっぷり入れ、喉黒の切り身を30分間漬け、掛け焼きにします。加茂茄子の皮を縞剥きにし、半月に切り、油で揚げてから天火で焼き、白玉味噌を塗り、焼き上げます。細めの薩摩芋は、輪切りにし、鍋に入れ、ひたひたの水に山梔子を加えて火に掛け、沸騰させないように湯がき、色を付け、鍋ごと水に晒してから、水1Lに250gの蜜で含め煮にし、冷ましてからレモン汁を加えます。万願寺唐辛子は表面に油を塗り、天火で焼き、浸し地に漬けておきます。茗荷子は縦半分に切り、さっと湯がき、岡上げして軽く塩を振り、冷蔵庫に入れて急冷し、甘酢に漬けます。
- 強肴
- 活けの鰻は捌き、串を打ち、白焼にします。鰻の骨を焼き、出汁昆布と共にコトコトと煮出してスープを取り、鰹出汁と同割で合わせ、酒・味醂・薄口醤油で当たりを入れ、鍋地を作ります。京生麩は油で揚げ、熱湯を潜らせ油抜きをしてから切り、他の野菜、鰻の白焼と共に盛り付けます。実山椒を湯がき、水に晒し、太白胡麻油に漬けておいた山椒オイルを少量添えます。
- 食事
- 活け鱧は開き、骨切りした後、串を打ち、タレ焼にしてから1cm幅に切り、出汁18、酒1、薄口醤油1、味醂0.3の御飯地に米と共に炊き上げ、土鍋御飯とします。鱧の骨でスープを取り、鰹出汁と同割にし、塩・薄口醤油で当たりを入れた熱々の茶出汁を、本山葵・ぶぶ霰・焼海苔・三つ葉の薬味と共に添え、ひつまぶしのようにして召し上がって頂きます。
二〇二四年
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