調理師日誌

2023年11月号編集後記

月日のたつのは早いもので2023年(令和5年)の日めくりカレンダーも残り少なくなりました。歳月流るる如し、歳月人を待たずという言葉もあります。年月は人の都合にかかわらず過ぎてゆき、少しの間も止まらないので、今の時を大切にして努力せよ、という戒めでもあります。

仕事に追われている場合と暇を持て余して過ごしている場合では、同じ時間でもどちらが時間の早さを感じるかといえば、前者の方でしょう。それにつけてもコロナ禍の3年は長かったと思います。常に動いている社会・経済の停止・停滞はあらゆる分野に影響を及ぼし、いわゆる歯車を狂わせてしまいました。元通りに回復するのにどれだけの時間がかかるでしょうか。

この時期になると、その年の新語や流行語大賞候補の話題が新聞やネット上を賑わせます。阪神タイガース38年ぶりの優勝を意味した「アレ」とか大谷選手の「憧れるのをやめましょう」、将棋の最年少「藤井八冠」、コロナ禍明けの「五類」や「四年ぶり」、インバウンドによる外国人観光客殺到のマナー「オーバーツーリズム」等の他、「生成AI」、「闇バイト」、「蛙化現象」、「性加害」、「10円パン」等、多岐にわたり、12月には大賞が決まります。因みに昨年は野球の「村神様」でした。

地球上の異常気象が年々増大する中で、ウクライナの惨状を思い出すことなく、今度はハマスとイスラエルの戦争が激化してパレスチナ・ガザ地区の空爆により、多くの子供たちの犠牲者が後を絶ちません。一日も早い終結を祈るばかりです。

稔り豊かな味覚の秋は晩秋を経て、冬支度の献立に移ろいゆく頃です。四季折々の旬の素材を堪能する日本料理を次の世代に継承すべく、後進の指導育成に精進したいものです。

編集長 野澤 武

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