調理師日誌

2020年4月号編集後記

 このひと月足らずの間に新型コロナウイルスが猛威をふるい、パンデミック(世界的大流行)の様相を呈して世界中に拡大し、感染者数がついに百万人を突破したという現実に驚愕します。

 日本では4月初めに東京の一日あたりの感染者数が100人を超え、累計では1,000人に迫り、全国で3,500人を超えています。感染拡大警戒地域として密閉・密集・密接の場を避けることと、不要不急の外出を自粛する小池都知事と医療現場が主張するオーバーシュート(爆発的患者急増)の前の政府の「緊急事態宣言」も時間の問題でしょう。

 ヨーロッパではイタリア、スペイン、フランス、ドイツで感染が倍増し、すでに発生源とみられた中国を追い越してなお増え続けています。いずれも医療崩壊の危機にさらされており、ここに来て一ヶ月前は百人程度だった感染者が急速かつ爆発的に増えているのがアメリカです。24万人以上に達し、さすがにトランプ大統領も外出禁止令、在宅勤務、外食の自粛に踏み切り、マスク嫌いの米国人にマスクを奨励し感染対策に乗り出しました。当然ながら世界の産業経済界を直撃しており、新型コロナウイルスのワクチンと治療薬の登場が待たれます。

 リーマン・ショック以来の株価の暴落を見るまでもなく日本の3月までの景況感は7年ぶりのマイナスとなりました。新型コロナ騒ぎによる外国人観光客の急減、旅行や外出の自粛、イベント中止、式典やパーティ、婚礼などのキャンセルが相次ぎ、稼ぎ時の消費低迷が影響して飲食業界にとっては、その後の景況感がさらに悪化の一途を辿っていると思われます。

 注目の東京オリ・パラも一年後に延期となりましたが、朝の来ない夜はないといいますから、ここは我慢のしどころと心得たい

編集長 日比野隆宏

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