調理師日誌

2020年2月号編集後記

 暦の上では立春の日から春となり、新たな1年が始まります。旧暦の正月節にあたります。

 この時期、四千年以上の歴史がある中国では「春節」(今年は1月25日でその前日から1月30日までの7日間)という中国全土が1年で最も盛り上がる大型連休があり、故郷に帰省する人を主体に国内外への旅行をする人が多く、約30億人が移動すると言われています。

 今年はまさにこの春節のさなかに、中国湖北省武漢市を発生源としてかつての「SARS」を凌ぐ「新型コロナウイルス」による新型肺炎が猛威をふるい、人から人への感染が人的交流を通して世界中に拡大しています。

 とりわけ日本では水際作戦を掲げるも横浜港に停泊中の大型クルーズ船ダイヤモンドプリンセス号(乗客・乗員3,700人)の感染者を通して大変な騒ぎが巻き起こっています。感染を防ぐには患者との接触を避ける以外に方法がなく、中国ではマスクの着用が義務づけられ、日本では予防用のマスクの品切れが相次ぎ、社会現象となっています。

 この新型肺炎騒ぎで最も影響を受けているのが中国人観光客(外国人観光客最多)による全面キャンセルのホテル・旅館で、すでに閑古鳥が鳴いているようです。一方で今冬の異常気象に悲鳴を上げているのが全く雪のないスキー場です。冬の気象史上初といわれ、7月に迫っている東京オリンピックが異常高温や台風などの災難がないことを願うばかりです。

編集長 日比野隆宏

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