調理師日誌

2022年9月号編集後記

史上最速の梅雨明けと長期間の猛暑日を記録した今夏の天候は気象庁が「異常気象」の見解を示しています。

1898年の統計以来、平均気温が2010年に次ぐ二番目の暑さを記録したという。この異常気象は地球規模で起こっており、中国では熱波と干ばつで農作物の被害が甚大で、イギリスはじめヨーロッパでも干ばつ、インドでは200日間も熱波が続くなどの異常気象に襲われています。逆に、最近ではヒマラヤの氷河が溶け出してパキスタンの国土の3分の1が洪水に見舞われているという。原因はまさに地球温暖化で二酸化炭素排出の影響で温室効果ガスが正常に放出されないためと言われています。未来予測では、2100年の東京の夏の気温が42度になり、真冬でも26度になるらしい。その頃の四季折々の食材はどうなっているのだろうか。

日本の伝統文化である節供やお盆などの生活暦は今でも旧暦(太陰暦)に基づくものが多い。二十四節気などはその典型で、時候の挨拶の「立秋」(8月7日頃)などもわざわざ「暦の上では秋に入り」などと言います。

ちなみに白露は9月8日頃、秋分は9月23日頃、寒露は10月8日頃となります。この3年ほどは新型コロナウイルス感染症に世界中が翻弄(ほんろう)されて、国内の経済が停滞し、挙句には円安と物価上昇が止まらず、生活のリズムがなかなか元に戻りません。円安効果でインバウンドに期待した外国人観光客は、日本の感染対策の手続きに嫌気がさして行き先を他の国に変えてしまったようです。

サンマは今年も高級魚並ですが、錦秋の味覚を満喫する日が来るのはいつになるでしょうか。

編集長 日比野隆宏

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