調理師日誌

2017年12月号編集後記

 相撲界が土俵の外の傷害事件で揺れに揺れ社会問題になっています。伊勢ケ浜部屋の横綱日馬富士が同じモンゴル人力士で貴乃花部屋の貴ノ岩に暴行を加え、怪我をさせたことによる不祥事で、貴乃花親方が傷害事件として警察に訴えたことから孤軍奮闘で理事会とももめています。ついに責任をとって日馬富士は引退しましたが、事件の幕引きとはならず、文字通り水入り相撲となりそうな状況です。

 相撲界(角界)の不祥事といえば、モンゴル人の先輩横綱朝青龍も一般人への暴行事件で引退しています。国技であった相撲も今ではモンゴル人力士にお株を奪われ、無敵の横綱白鵬に40回目の優勝を記録されています。今年の2月に日本人力士として19年ぶりに横綱昇進を果たした稀勢の里も怪我の影響で休場が多く、完全復帰が危ぶまれています。

 ところで「相撲」の語源は大和言葉の「すまふ」に由来するといわれ、争うこと、抵抗することを意味する動詞が変化し「すもう」となったといわれています。漢字の 「相撲」はお釈迦様の一代記(経本)にでてくる取っ組み合い(格闘)をインド人が漢訳するときに相撲の文字で表現したと記されています。格闘技も源流をたどれば日本書紀の力くらべどころか古代バビロニアの青銅器やエジプトの壁画に描かれているといいますから、人間も動物と同じ習性をもって生き抜いてきたわけです。

 来年は成年。思わぬ幸運にあたるよう愛犬と一緒に大いに歩きましょう。

編集長 富田正藤

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