全国うまいもの

青森県

【県庁所在地】青森市【地方】東北地方
【人口】1,350,523人(2012年9月1日現在)
【特産品】大間マグロ、りんご、ホタテ、いちご煮
【県花】リンゴの花【県鳥】ハクチョウ
【県木】ヒバ【県魚】ヒラメ

本州最北端に位置する県。北に津軽海峡、東に太平洋、西に日本海と三方を海に囲まれた地形を有する。国内でも有数の生産高を誇る農業生産地の一つで、農業自給率100%を超える数少ない県。リンゴの生産量日本一で国産リンゴの約半数が青森県産である。また津軽海峡で穫れるマグロは高級マグロとしてブランド化されている。勇壮な夏祭り青森ねぶたが有名。

青森県

帆立貝柱【ほたてかいばしら】

陸奥湾の宝物

ホタテ貝の学名は「エゾの櫛」。また、ホタテ貝は「帆立貝」「車渠(イタヤガイ)」「海扇(ウミオウギ)」「和田貝」とも書かれる。陸奥湾は、ホタテ貝の育成に必要な諸条件(水温、低質、潮流など)をすべて満たしている。ここで育ったホタテは生で食べるのが一番うまい。しかし、貝柱を入念に乾かしたものもまたうまい。ここに紹介するのがそれ。

7〜8月にかけて獲れたものを加工する。先ず、殻つきのままボイルして口をあけ貝柱を取り出す。それを塩とホタテエキスの入った釜で二番煮し、香味と光沢を出すために1時間ほど焙乾し身をひきしめる。さらに、約1ヶ月間天日干しと焙乾を繰り返す。短時間で乾燥させるとひび割れして商品価値が下がる。陸奥湾産はやや小粒だが、乾くとベージュ色に近い色になり、甘味を増す。口に含むとふくよかな甘さが広がり、噛めば噛むほど味わい深い。

そのまま食ペたり、料理のダシにする。

【お問い合わせ】

泰幸商事 〒030-0921 青森県青森市原別6-2-3
[TEL]0177-36-2566

いちご煮【いちごに】

ロマンチックな美味しさ

ネーミングから判断するとイチゴの加工品(たとえばイチゴジャム)と思うのが普通だが、実はウニとアワビの吸物を缶詰にしたものである。

この名前の由来は、乳白色の仕立て汁の中に沈むウニの姿が、朝もやの中にかすむ山吹色した野いちごに似ているところからきている。『味の加久の屋』では自然に恵まれた北海の荒磯で育った新鮮なウニとアワビを使って「いちご煮」をつくっている。缶を開けると海の香りが広がり、汁を□に含むとウニとアワビがあいまって絶妙な磯の味をかもしだす、まさに北国八戸ならでは贅沢な味覚である。

その他に、水産庁長官賞の「帆立て貝柱スープ」、イワシの「菜香汁」、風味豊かな「北寄り汁」、野菜の入った「けの汁」、青森りんごを焼いた「焼リンゴ」など、いろいろな缶詰を製造板売している。

【お問い合わせ】

株式会社 味の加久の屋 〒031-0841 青森県八戸市大字鮫町福沢久保3
[TEL]0178-34-2444 [FAX]0178-33-0395 [HP]http://www.kakunoya.co.jp/

ほし菊【ほしぎく】

芳香豊かな食用菊

「ほし菊」は五戸、尻内地方の名産品で、京都より伝わった「阿房宮」という観賞用の菊が原種である。この芳香豊かな食用菊を一年中食べられないものかと考えたのが、東円寺の住職・板橋泰観和尚であった。その研究の結果、ほぼ今日の「ほし萄」の原型ができた。晩秋の10月中旬から11月上旬にかけて摘み取られ、さらに花弁をむしり取られる。むしり取られた花は箱に入れられ、約30秒蒸気を当てたのち、4時間ほど風の間をくぐらせると、花弁は一枚の海苔状に乾燥する。

一般的な食べ方は、漬物、和え物、酢の物、天ぷらなど。いずれも熱湯で2〜3分ゆがき、よく水を切る。「塩漬」は湯通しして陰干し、菊の量の3割ほどの酢と塩に漬け込み一日置く。食べる時は塩抜きする。

その他、「味噌漬」「菊餅」「菊塩辛」「菊酒」などにも利用できる。女性には香りのよい「菊茶」がおすすめ品。

【お問い合わせ】

八戸農業協同組合上長支店 〒018-5501 青森県八戸市大字尻内町字内矢沢2-5
[TEL]0178-27-2115 [HP]http://www.ja-hachinohe.or.jp/

姫鱒燻製【ひめますくんせい】

珍しいくんせい

ヒメマスはベニザケの一種で、マス科の中でも特に食味がすぐれていることで知られている。明治時代に和井内貞行(わいないさだゆき)という人が、十和田湖に放流したヒメマスの卵が今日のヒメマスの元祖。体長は普通20〜30cmだが、十和田湖のものは好環境と地元の行き届いた保護のため40cmにまで成長する。

ヒメマスはベニザケとちがって、一生海に下らず湖に住み、9月中旬から11月下旬にかけて川上で産卵する。産卵を控えたこの時期がヒメマスの最もうまいとき。「くんせい」にされるのは10月にとれた脂のよくのった大型の成魚に限られる。土を固めて作った特製の釜につるされ、ナラやブナ材で終日いぶされる。でき上がった「くんせい」は味も香りもよく、ローヤルサーモンに優るとも劣らない味である。

一般には、そのまま薄切りにして食べるが、凍らせてルイベ風にしてもうまい。頭や皮はピクルスにするのもよい。

【お問い合わせ】

レストランやすみや 〒018-5501 青森県十和田市奥瀬十和田湖畔休屋486
[TEL]0176-75-2141 [FAX]0176-75-2139

八戸するめ【はちのへするめ】

肉厚の極上品

スルメはかめばかむほど味がでるが、八戸沖で獲れたスルメイカを加工したスルメは格別の味だ。八戸港から出漁するイカ釣り船は500隻は下らない。これらの船団はほぼ一年中イカを追ってフル操業している。八戸港に水揚げされるイカの量は年間約6万トン。このうち、「八戸するめ」に加工されるのは10月から寒気の厳しい2月頃までに獲れたものに限る。この時期のスルメイカは、一年中で一番肉が厚くなり、イカ特有の滋味をもつ最上級品だ。肉の薄いもので粉を吹いているものは八戸スルメではない。と地元ではいう。加工は7〜10日くらい鼈甲色になるまで天日で干す。極上品はほとんど結婚式やお祝いの引き出物として出荷されている。

炭火のなかに、そのまま放り込んで炙ったものを千切ってそのまま口に入れるのが最高。両面を焼くと風味が落ちるので片面だけ焼いてやけどしそうなぐらい熱いうちに食ペること。ほのかな塩味のなかに「八戸するめ」のよさがある。

【お問い合わせ】

丸丁大久保太郎商店 〒031-0802 青森県八戸市小中野8-12-25
[TEL]0178-44-2312

参考資料「名産・珍味全国うまいもの」富士書店刊

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