トップへ戻ります
永朋舎について 賛助店めぐり 店鋪一覧 お問い合わせ
会社案内 今月の献立
今月の絵献立
前頁に戻ります 富田 正藤
][][

七月の絵献立[三]
夏の翁御膳 流動食適応懐石 超高齢化社会に向けて
「米村」 富田 正藤
次頁に進みます
絵献立 お品書き
【先附】生湯葉は、豆乳を加え、庖丁にて刃叩きし、極少量の塩と味醂であたりを調え、上に蟹味噌をのせ、木の芽をあしらいます。蓴菜は、秋田県より直に"芽先"と呼ばれる、特選を求め、色出しします。アロエは、皮を剥き賽の目にします。梅ゼリーは、梅蜜を二号ゼラ1枚にて固めた後、切り出します。小倉は茄でて種を一取り、庖丁にてできるだけ細かく叩き、昆布出汁に塩であたりを付け、レモンを絞って吸酢とします。
【前菜】たたみ鰯、干子は共に焙り、フードプロセッサーで細かく砕き、培った干子は、庖丁でできるだけ細かくし、以上を混ぜ合わせ、霞仕立とします。目張は上身とし、薄く塩をし、酒焼にし細かく解し、粉のようにした糸賀喜と刻んだ芽葱を和えます。浅蜊は酒と一緒に火にかけ、身を取り出して刃叩きした後、生海苔と和え、醤油で味を調えます。牛タンは柔らかく戻し、味噌漬にした物を当り鉢で良く当たります。蜜煮にした、無花果の白い所だけを、裏ごしし、先の牛タンを落とします。土佐酢にて漬け置きした海月を細かくきざみ、胡麻酢と和えます。
【小吸物】鯛のあらに強塩をして後、潮汁を作り、瀬戸内産の上質の煮干しの出汁を加えて、おろした山芋を、のばします。よく冷した後、生雲丹を天盛にします。蒸し鮑を良く擂り隠し味に加えます。
【お造り】鯛の上身をかき身とし、よく叩き極少量の塩にて、下味をつけ、上に温度玉子の黄身と唐墨粉をのせます。大粒の小柱を庖丁にてよくつぶし、天に幕久来の叩いた物と一味にて供します。鯵の上身を好みの味噌と共に叩きつぶし、なめろうとします。湯通しした浅葱を括り鉢にてよく括り、味噌で味を付けて上から掛け、おろし生姜を添えます。上身にした烏賊を、木づちなどでつぶして練り、叩き木の芽と、極少量の塩で調味します。天盛りに鯛腸塩辛を盛ります。
【焼物】鴨のミンチを通常よりも柔らかくのばし、山椒を効かせます。鍋に、丸く掬い取り煮寄せとします。牛蒡を糠戻しし、八丁味噌と砂糖にて炊きます。ミキサーにかけ、少量の生クリームを加え、牛蒡ソースとします。舟昆布の下に敷き、先の煮寄せを盛り付けます。煎った胡桃を当り鉢にてよく当たり、醤油と砂糖であたりを調えます。1割ほどの卵黄を加え、煮寄せの上から掛け、オーブンにて、焼き上げます。
【中皿】加賀太胡瓜は、まだらに皮をむき、色出しをし、中をくりぬいて、釜とします。酒と昆布と水にて、取ったスッポンのスープをさらに湯煎にかけ、濃縮し、濃口醤油のみであたりをつけ、ゼラを使わず冷やし固めます。
【蒸し物】塩茄でして皮をむき、上身にした車海老200g、蒸してからはずし、バターソテーした、玉蜀黍50g、生身100g、昆布出汁2合、卵白2個、山羊30g、コーンスターチ、1勺、塩少量にて合わせ、先に器に入れ蒸し上げます。丸茄子は皮とたねの部分をとりのぞき、油で揚げ油ぬきをし、布巾で、よく絞りミキサーでなめらかにし、1割ほどの生クリームを加え、薄口醤油と味醂少々で味を調え、少量のメレンゲと卵黄を加え、コクを出した物を上から静かに入れ、今一度蒸し、上りにバーナーで焼目をつけ、天に叩いた岩茸を盛りつけます。
【食事】活の渡り蟹に塩をして、蒸して上身を取り出し、当り鉢で良く当たり、昆布出汁でのばしてお粥と合わせて器に盛り、その上から、茶碗蒸しの地を静かに流し入れ蒸し上げます。天に蟹の内子の塩辛をのせます。
【水菓子】マンゴー、苺、桃、メロンをそれぞれ裏ごしし、先の比重の重い順にガラスの器に流し入れます。その過程で多少混っても、それはそれで美しいのでよしとします。
【甘味】小豆を柔らかく戻し、砂糖と極少量の塩を加え、裏漉しして冷した後、器に盛りふるいなどで抹茶を美くしく上から振り掛けます。
[▲上へ戻る]

Copyright (C)2004 EIHOSHA.All Rights Reserved.