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「大観荘」山東 邦男
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絵献立 お品書き
【小鉢】同割の玉子豆腐を蒸して丸筒で抜き、豆腐の外側を少し欠けるように取り、十三夜豆腐とします。干子は豆腐に合わせ庖丁して火取り、味醂と醤油の合わせ地に漬け置きます。菊花は酢入りの湯で茹でた後、吸地に漬け置きます。酒盗は酒で洗って塩を抜き、出汁と酒で焚き、一度漉して味を調え、葛を引いて葛餡とします。大根、木耳、人参、柿を各々千六本に庖丁して甘酢に漬け置きます。絹豆腐にて白酢衣を作り、水気を切った先の野菜と和え、柿釜に盛ります。
【椀盛】小鯛は三枚におろして小骨を抜き、薄く旨味が出るように振り塩をして置き、素麺は先を糸で留めて茹でた後、先の小鯛の上身で包んで蒸します。松茸、三つ葉、柚子を盛り合わせ、吸地を張って供します。
【造り】鮃は水洗いした後、上身としてそぎ身作り、鮪は長手作り、烏賊は切り込みを入れて引き作りとし、鮑は大根を置き、4時間位蒸して角切りとします。雲丹は小器に入れます。氷を敷いた器に五種を美しく盛り合わせ、造りの器に漆蓋をして菊花を散らします。
【焚合せ】鱧は水洗いした後、開いて上身とし、骨切りして15切れ位に切り落とします。酒と出汁を合わせて喰い味に調えた出汁にて洗い、ザルに並べて置きます。松茸は汚れを取り、粗い棒切りとし、先の鱧で松茸を包んだ後、2箇所を結び、12杯位の合わせ出汁で手早く煮ます。雲丹は鱧を煮た出汁を鍋に取り、煮立てて雲丹を入れ、火が通りすぎないように煮ます。器に鱧、雲丹を盛り合わせ、針生姜を置いて供します。
【焼物】伊勢海老は梨割とし、酒2、出汁1、薄口醤油1、味醂1の合わせ出汁に漬け置きます。無花果は皮を取り、味噌3に無花果1で摺り合わせ、無花果味噌を作ります。先の伊勢海老を焼網で5分位火が通る程度に焼き、朴葉に無花果味噌をたっぷりと敷き、伊勢海老を置きます。朴葉の葉先を松葉で止めて焜炉に網を敷き、朴葉包みを置いて供します。
【蒸物】蕪は厚めの桂に剥き、砂糖を振り掛けてザルに並べ置きます。別に、蕪を摺りおろして水分を切り置きます。穴子は一杯醤油で焼きます。海老は上身として霜降りします。百合根は掃除して茹でます。銀杏は薄皮を取って半割とします。蒸し蕪に卵白を加えて下味を付け、先の野菜と穴子、海老を合わせ、桂に剥いた蕪で囲い、器に入れて蒸し上げます。美味出汁に葛を強く引いて蕪に掛け、生姜汁を少々掛けて供します。
【留肴】石川芋のSサイズを蒸して皮を取り、唐揚げ粉を付けて油で揚げます。賀茂茄子も皮を剥いて荒い角切りとし、油で揚げます。アボカドは蒸して皮を取り、よく冷やして庖丁します。パプリカはバーナーで焼いて皮を取り、葛切りは茹でて置き、唐墨は皮を取って角切りとし、火取って置きます。白味噌に砂糖・卵黄・味醂・酒を入れ、玉味噌を練ります。マヨネーズとコチジャン、酢少々を加えて味を調えます。以上の品を器に美しく盛り付け、先の玉味噌を鞍掛けとします。
【食事】栗は皮を剥いて山梔子を用いて戻します。糯米は一晩水に漬け、水分を切って栗と合わせ、10分ごとに海水位の塩水を振り掛けながら蒸します。
【汁椀】味噌汁を仕立てます。山の芋は擂りおろして擂り鉢でよく擂り、小さい丸に取って椀種とします。芋の上に青海苔を少々置きます。
【果物】5種の果物を少量ずつ盛り合わせます。
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