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十一月の絵献立[二]
晩秋の会席
「ホテルオークラ東京ベイ」 荒井 次郎
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絵献立 お品書き
【前菜】活の車海老は熨斗串を打ち、サッと油通しをし、手早く氷水に落とします。後、ぐる剥きとして庖丁し、器に盛り、黄身酢掛けとします。鯖は上身とし、1時間ほど強塩をして割酢に15分漬け込み、寿司飯にガリを混ぜ、白板昆布で棒寿司とします。唐墨と大根は、サイコロ位に庖丁し、串打ちとします。粟麩は一度油で揚げて八方地に含ませ、粟麩と蒸し鮑を博多とし、玉味噌掛けとし、サッと焼き上げます。胡桃はオーブンにて香ばしく焼き、当り鉢にてよく当ってペースト状とし、裏漉しした木綿豆腐と合わせて味を調え、それぞれ下味を付けた野菜の水気をよく取り、先の胡桃衣と共に和えます。蓮根は赤紫蘇を入れた梅酢漬けとし、薄く庖丁します。以上の品々に栗茶巾と揚げ銀杏をあしらいます。
【椀】胡麻豆腐は出汁1升、葛100g、タピオカ粉10g、白の当り胡麻150gにてよくコシが出るまで練り上げ、冷やし固めます。御椀に合わせて庖丁し、それぞれの具材を盛り付け、香りに柚子を供します。
【お造り】鮪は作取りして小角に庖丁します。矢柄は細目の作取りとし、厚めに庖丁して一晩昆布〆とします。縞鰺は平作りとし、先の鮪、矢柄とともに形よく盛り、縒り野菜、長芋、岩茸等をあしらいます。
【焼魚】魴は上身として庖丁した後、柚庵漬とし、馬鈴薯は蒸した後、2割ほどの玉子の素を入れて味を調え、焼き上がった魴にのせ、サッと焼目を付けます。小蕪は庖丁した後、一晩薄塩をして寝かせ、胡麻油を効かせた甘酢に漬けます。
【油物】蟹とアスパラはフレッシュシートとネットライスペーパーにて巻き込み、薄い白扇で揚げます。エスニック醤油は、煮切り酒2、濃口醤油3、味醂1.5、酢3、砂糖100g、豆板醤、ラー油少量で合わせます。
【蒸し物】甘鯛は小角に庖丁し、焼目を付けて酒蒸しとします。生湯葉はミキサーに掛けて豆乳でのばし、卵白を入れて味を調え、茶碗蒸しの要領で先の甘鯛を入れて蒸し上げ、それぞれの具材を散らして吹き寄せ餡とします。
【煮物】小柱は酒煎りとし、豆腐は軽く絞って魚の擂り身を2割ほど入れ、味を調えた後、先の小柱、野菜を入れて丸に取り、油で揚げます。和牛は小角に庖丁して打ち粉をした後、フライパンにて照り煮とします。
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