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七月の絵献立[二]
夕涼み
「白金茶屋」 大谷 智秀
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絵献立 お品書き
【前菜】檸檬は半分に庖丁し、中をくり抜いて焼酎に漬けた後、乾かして置きます。南瓜、トマト、グリンピースは裏漉しし、それぞれにゼラチンを加えて調味します。釜に流して冷やし固め、適量に庖丁します。かますは三枚におろして強塩をし、10分ほど置いて洗い、金串を打って焼目を付けます。土佐酢に檸榛汁を加えて15分漬け、棒寿司とします。重ね玉子は生身、卵、砂糖をよく混ぜ合わせ、簿く焼いて重ね合わせ、瓢型に抜きます。
【御椀】鱧は開いて骨切りし、塩を当てて雲丹と重ね、蒸し上げます。彩り野菜は、人参、長葱、独活を霰に庖丁し、吸地で含ませます。鱧の骨で出汁を取り、鰹出汁と合わせて味を調え、薄葛仕立てにします。
【造り】鯒は三枚におろして焼霜作りにします。蛸は塩でぬめりを取って皮を剥き、庖丁して湯洗いします。鮪は作取りして角切りにします。以上の品々を朝顔の棚と器に彩りよく盛り付けます。
【焼物】鮎は鱗を取って掃除し、串を打って塩焼にします。丸十は棗型に剥き、蜜煮にして油で揚げます。蓼は裏漉しし、粥・酢・塩・生クリームで合わせ、蓼酢とします。
【凌ぎ】無花果は皮を湯剥きし、吸地で蒸し煮にして冷やします。玉味噌・当り胡麻を合わせ、無花果に掛けて供します。
【焚合せ】小冬瓜は皮を剥き、種を取っておきます。鼈は捌いて霜降りし、皮を剥きます。鱶鰭は掃除して柔らかく戻します。釜に、鼈、鱶鰭を入れ、味を調えた出汁を入れ、40分ほど蒸し上げます。
【油物】玉蜀黍は生のまま針打ちしてばらし、かき楊げにします。帆立柱揚げは、馬鈴薯を桂剥きにして長い繊切りにします。帆立貝に巻き付けて油で揚げます。
【食事】田舎味噌・当り胡麻・煎り胡麻をよく混ぜ合わせ、出汁でのばします。焼いた白身魚、胡瓜、茗荷、大葉を加えてよく冷やし、御飯に掛けます。
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